流し目のゆうの物語 ~夜のとばりの中 その2

くまっ!
何やら、めっきり小説らしきものが続きますが、しばし・・・
最後の動画は、次にあげる予定です^^

じつは男性だっという過去をもつ「流し目のゆう」さん。
そして、ログレスの終了とともに、男性に戻り、ゆうのログレスでの記憶はすべて消されてしまうという。

そんな折のログレス終了の夜、星の民に連れられてきた雪深き崖。
そこから物語は続きます^^


ゆうの足の下の雪は、どのくらい高さで積もっているのだろう?
沈んでいるのは、星の民が貸してくれた足袋のおかげで、ほんの10センチほどだ。

星の民に連れられてきた場所は、海のそばに切り立つ崖で、時折強い風が吹く。
そのたびに、雪が宙に舞いあげられ、月灯りを映して、キラキラと降った。


ゆうは、ゆっくり話したいと、辺りより雪で湿り切った木を集めた。
その木がひざの高さくらいまでになると、星の民は、火の魔人「阿修羅」を召喚させた。
ボッと、口から火を吐くと、木はあっという間に湿り気がなくなり、火が点き、目の高さまで炎があがる。
都合よく持っていたござを広げると、そこに二人で腰を下ろした。

「なんでしょう? 聞いてほしいことって?」
「うん・・・実は・・・」

ゆうは、この旅を終えると、ログレスでの記憶を失うこと、そして、自分は本当は男で、記憶と同時に男の体に戻ることを話した。
「最初の頃は、頭も女性だったんだけどね・・・、すっかり男の思考になっちゃって・・・」
星の民は目を丸くする。
「・・・」
しばしの沈黙の後、顔色に怒りを浮かべはじめ、下ろしていた腰を飛び上がらせ、怒鳴り散らした。
「なんで、そんな大事なことを、今まで黙ってたんですか?」
「別にゆうさんが男性でも、女性でも、よい戦いのパートナーとして大切にしましたよ」
「でも、そんな嘘はないんじゃないですか?」
「こんなに長い間、わたしをだまして・・・・」
ゆうのなだめすかしは、到底通用することはなく、このまま朝まで続くのでは、という勢いだ。
「できるお願いはなんでもきくので…」
ゆうが跪き、両手を合わせると、星の民は怒りで荒くなった息のまま言った。
「本当ですか?」
「本当・・・だから・・・・」
納得のいかない星の民だが、「それなら…」と渋々と腰を下ろした。
「本当にやってもらいますよ」
「必ず」ゆうは頷いた。

再び、腰を下ろした二人は焚火を前にする。
湿った木をくべると、阿修羅がそれを乾燥させ、火と変わる。
「すごいね、阿修羅」少し機嫌を戻した星の民にゆうが言う。
「わたしの阿修羅では、この程度のことしかできませんが。弱っちいので」
ゆうは微笑んだ。
ひとしきり間を置くと、星の民が口を開いた。
「ところで、ゆうさん、記憶を持ち越すことは可能ですよ。わたしが、ゆうさんの記憶を星に凍結させます」
「記憶を凍結? そんなこと…」
星の民は微笑んだ。
「明日の15時にログレスは消滅します。その少し前に会いましょう」
「少し前・・・で、大丈夫?」
「はい、ぎりぎりまでログレスでの思い出を」
ゆうが頷く。
「ゆうさん、立って下さい」
星の民が立ち上がり、両の手を空に向け、胸の前に置いて、言う。
「わたしの手に、手を重ねてください」
「クマのままでいい?」
「そうでした! クマさんでしたね・・。忘れてました。きっと誰もが、今ゆうさんがクマさんだということは忘れていたかと」星の民が吹き出した。「大丈夫です、クマでも女でも・・・男はわたしが許せないだけで、男性でも、ゆうさんはゆうさんです」
ゆうは頷いて、ゆっくりと星の民の手の上に手を置いた。
星の民が小さく頷き、目を閉じる。
「ゆうさんのログレスでの思い出が見えますよ。女性の心だったころ、クマさんだったころ、そして男性の心だったころ」
ゆうが小さく頷くのと同時に、星の民は目をあけ、ゆうを見上げた。
「ゆうさんの記憶はポラリスに凍結します」
「ポラリス・・・?」
「北に輝く星で、地上から見ると一つに見えますが、三つの星からなる三重連星です。そして、こぐま座の尻尾を担います」
ゆうが小さく首を傾げるのを見ながら、星の民が続ける。
「ゆうさんにお似合いでしょ? それぞれの星に女性の思い出、クマさんの思い出、男性の思い出。子グマさんの尻尾です」
ゆうがようやく笑った。
「凍結してから、溶かすまでに、二か月ほどは要します」
「そんなに・・・」
「ええ、ゆうさんの思い出はこんなに熱を持っています。安定し、凍結するまでに長い時間が必要です」
ゆうが頷いた。
「絶対にうまくいかせます」
ゆうの顔に少しの不安の色を見つけた星の民が言う。
「勇敢な<雲の星>に生まれた人が、そんな顔しないでください」
「勇敢な・・・」
「えぇ、前からおかしいと思ってましたが、ゆうさんが男と聞いて、納得がいきました」
「何にだろ?」
「ゆうさんの記憶には、何世代も前の遠い過去の記憶が混ざっています。星の民の語り部は幾つもの星の伝説を語ります。<雲の星>も語り継がれてます」
「どんな伝説なんだろ?」
「それが面白くて。南十字星に従い、その守護にあたるのですが、不真面目で、わがままで、自由気ままで」
「ちょ・・、そんな伝説・・・・」
「無鉄砲で、何も考えてなくて」
「それで、伝説・・・?」
「えぇ、最強と呼ばれる星の男と戦う運命が与えられるのですが、逃げ道も準備されています。普段は相手をからかいながら、その場からいなくなるのです。でも、愛する人のためにだけは、相手がどんなに強くても勇猛果敢に挑み、破れ、果てたといいます」
「・・・」
「勝てる相手はごまんといたので、そういう方たちだけを相手にしていれば、自由気ままに生きていけたものを」
「それは・・・」
「本当かどうかは、これからのゆうさんの生き方次第です。ただ、雲の血は男性にのみ遺伝されると言われてます。以前より、ゆうさんから<雲の星>のオーラを薄くですが、感じてました」
星の民はニコリと笑った。


腰をおろすと、思い出話やそれぞれの話が始まる。
思えば、いつも戦闘や武器・防具・継承やスキルの話ばかりだった。
ゆうは、星の話を聞きたがった。
「ゆうさんは、星が好きとおっしゃってましたもんね。女性でいてくれるのなら、よいお友達になれたのに」
クスクスと星の民は笑った。
星の民は〔悲しみの置き場〕の話をしてくれた。
「夜空には燃え尽きた星たちが集まる場所があるのです。わたしたちは、夢や恋に破れた者たちの思い出の中の悲しみの部分を、そこに葬ります。少しだけ思い出を美化していただき、次への一歩を応援できれば、と思っています」
「へぇー」ゆうは深くうなづいた。
また、音色を奏でる三つの星の伝説についても教えてくれた。
空に奏でられる四重奏の謎。
ゆうが昔に聞きかじったことがあって、どうしてもその答えを知りたかったのだ。
「わたしは星の民ですよ。もちろん、知ってますし、何度も四重奏を聴いています」
少しもったいぶってから、星の民が教えてくれる。
四重奏となって聴こえるその音は〔幸せの定義〕へのヒントを示しているとのことだ。
「夕暮れ時に解くとよいことがおきる謎なのですがが・・」と言って、答えを教えてくれた。
「その三つの星は目立ちたがり屋で人懐っこい、そして、とても寂しがり屋なのです。それなのに、薄暮にしか現れないので、誰にも見つけてもらえないのです」
と、ちらっとゆうの顔を見つめる。
「ゆうさんと気が合うかもしれませんね、寂しがり屋の弱虫」
(寂し・・強いところも見せてきたつもりだけど・・・)
「三つの音は、友達になろうよって言ってくれてるんですよ」
寂しがりの三つの星が奏でる音を見つけてあげて、その音がもつ感情に共鳴し、鏡のように心の奥がつながったときに、自分の心が空に昇華され、美しい四重奏となるのだという。
その共鳴が夕暮れの薄暮に響くので、ちゃんと聴こえたこと、音が楽しいことを告げると、三つの星は、薄暮の視界を超えて、美しく輝き、四重奏を、ますますきれいに奏でる。
「ただし」と星の民が付け加えた「きっと答えは三つの星の音を見つけた人の自由なのです。わたしがそう思っているだけで、答えは、それぞれの心にあるといわれているのです」
ゆうには興味深い話だった。
音を奏でる三つの星はどこにあるのだろう?
「ゆうさんは、もう出会ってますよ。星を好きでいてくれるゆうさんだから、天体観測を楽しんで。楽しみの中で素直になれれば、目隠しをしてること、耳をふさいでいることに気付くはずです。そして、自分だけの栄光を探しに一歩目を踏み出します」
ゆうには、何のことか、とんと分からない。
「ゆうさんは、まだ若いってっことですよ。15歳でログレスに来て、ようやく20歳ですよね。ゆうさんなら、きっとその輝きに触れることを許してもらえますよ」


崖から眺める水平線にオレンジの陽が映った。
「もう、こんな時間・・・」星の民が言った。
「アジトに戻ろうか」ゆうの言葉に頷きながら、星の民が言う。
「最後にログレスに繁栄の願いとお別れを・・・お付き合いいただけますか」
ゆうが頷いた。
星の民は一歩を海のほうへと踏み出すと、まだ薄暗い空に向かい、うたいはじめた。と、それはゆうもよく知る歌だった。
星の民の一段が街に訪れると、歌ってくれ、陶酔した。
何度もアンコールしてしまった、よく聴きおぼえの歌だった。
「待った」
ゆうが言うと、星の民が歌うのをやめて、振り返った。
ゆうが風の魔人セピュロスを召喚し、その風に乗った。そして、篠笛をとりだした。
「篠笛――。ログレスに来てから、ずっと練習していて」
「伴奏をしてくださるのですか。よろしくお願いいたします」星の民が微笑んだ。
ゆうの篠笛が歌の導入部を奏で始めると、星の民が英雄「赤いサンタのニコ」を召喚した。
「せっかくなので、ハンドベルも」
ゆうは篠笛で伴奏を奏でながら頷き、「ルドルフ」を召喚させた。
「ルドルフ」がタンバリンをパンパンと鳴らす。
「ニコ」も「ルドルフ」も、ログレスの勇者ならだれでも持っている英雄で、ともに覇王まで進化されていた。
シャンシャンというベルの音にタンバリン、ゆうの篠笛が導入部を終え、曲に入ると、星の民が歌い始めた。

ねぇ、どうして~ すごくすごく好きなこと~♪
ただ伝えたいだけなのに~♪

朝の空に響き渡る音色と歌声にくじらが目を覚まし、イルカが跳ねる、カモメはうたう。
今日の15時、勇者たちが叫びたいくらいに愛したログレスが消滅する。
奏でを終えた二人は、目覚めた太陽を眺めた。
きっと気持ちよくその最後を迎えられる・・そんな予感がログレスを包んでいた。
「みんなと再会するときは男だけど・・それでも、思い出を残していられる。最後は『またね!』で終わろう。おかげでそれで終われる」
「はい」星の民は頷いた。「わたしは『大好き!』って。楽しかった毎日やお世話になった皆様に。少しずつ思い出にして・・・そして、新しい物語に」
まだ弱いオレンジの朝日色の波は、星の民の歌をのせ、ユラユラ揺れる。

涙がでちゃうんだろう~♪




すでに、ほぼフィクションです^^

最後の夜に亀の討伐に行きましたので、そこから後の話として、適当に・・・
神殿亀を負けた動画をあげてますよね・・・
本当は、一人で、次のブログのためにエモのキャプチャをしていました><

適当な話を作りすぎですよね・・・反省し・・・せずに、次へと行きます!

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