流し目のゆうの物語 ~夜のとばりの中 その1

最後の夜だった。明日の15時、平和を取り戻したログレスは終了してしまう。ログレスは、世界が荒廃した時に現れる幻の国。平和を取り戻す・・その力をもった勇者が何人も育つと役割を終え、消えてしまうのだ。 ※ ログレスの消滅を迎え、ゆうと、その面々は、山・森・遺跡・・・それぞれの秘境の奥にいる亀を討伐してきた。最後に神殿の亀を倒し、ログレスとサヨナラをしよう。が、結果は破れた。初めてで狩れるような、やわな相手ではなく、敗北をしたのだ。敗北後、それぞれのメンバーは、それぞれのアジトに帰る。 補助役・・・火力のないナイトで来てもらった星の民の彼女は、ゆうが送ることにした。もとより、その約束で討伐に参加してもらっている。「残念だったね・・・」足取りは重いのか、軽いのか・・・途中、凍てついた体を何度もヒールしてもらった。(最後で負けてしまったか・・・)ゆうは、ふーっと、大きなため息をついた。そして、上を向く。と、真ん丸な月を見つける。神々しくも見惚れてしまいそうな美しさで、星の民に教える。「本当だ!」 「ゆうさん、月が好きって言ってましたもんね・・・」「月・・もだけど、空が好き。雲がね・・・あんな風に生きてみたい」星の民は、ゆうのクラン名を思い出した。「ゆうさん、少し寄り道をするお時間はありますか?」「寄り道?」「うん、星がきれいに見えるところがあって・・・そして、ゆうさんにお願いが」「お願い?」星の民は小さくうなづいた。いつもなら、まっすぐにアジトに帰るところだが、もう明日に備える必要はないのだ。うなづ…

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